2009年から、ここ国立本店で新しくスタートした『本のしごと研究室』では、隔週でゲストを招いて本とのつながりを考える、『本のしごとトーク』を行っています。その『本のしごとトーク』第7回目が、4/18に行われました。
第7回のゲストは、岡崎エミさん。

原点
岡崎さんは、中学2年生のときに、広報・新聞委員として学級新聞に熱中した。
取材、着眼点のオリジナリティを追求し、
クラスメイトが心の中で「あっ」と何かに気づいたり、おもしろがってくれた体験が楽しかった。
「ものを作っている人を取材している自分が、パッとひらめいたんです。
つくる人の一生懸命でキラキラしている姿。私が多くの人に伝えないと!」
大学での雑誌づくり
仲間と協働で雑誌を刊行。
風刺をテーマに年5回、企画、取材、デザイン、編集、撮影、全て自分達でこなした。
伝えること、売れることのおもしろさを体感したという。
学習研究社入社
雑誌の編集に携わる。『ラ・セーヌ』という婦人対象の雑誌の編集部に在籍。
新人ではあったけど、人のキラキラしている姿にこだわってやっていた。
入社して驚いたのが、デザイナー、写真家、ライター、各々スペシャリストが揃っていて、
大学で全て自分達でこなしていた雑誌づくりと比較して、随分楽なんだと思った。
とりまとめるだけで、雑誌が出来てしまうことの怖さを感じながら、それ故、編集者がしっかりしたコンセプトを立てて作らないといけないんだということを痛感したという。
4年間勤務し、当時の編集長、中原さんの厳しい指導のおかげで、取材の仕方からヴィジュアルの魅せ方などを相当学ぶことができた。

編集と暮らし
新宿にあるOZONEの雑誌「リビングデザイン」の編集部に在籍。
家は建築家のものじゃない。施主がどう暮らしたいか、家のことを主体的に考え、豊かになれるような生活、きっかけを提案したかった。
建築だけでなく、田舎暮らしや別荘暮らし、そこに住む人々の暮らしや声を伝える連載をしていた。
東京ではなく、地方に住んでいる方々の土地や家に対する強い想い、言葉が生で聞けるのは自分自身刺激になったという。
同時に、家づくりや農業など、自分の暮らしの色々を、自分自身でやっている人々と触れるうちに、
自分でやると楽しいということ、いかに自分の暮らしを自分の手元に戻すか、自分でやることの必要性を感じていた。雑誌「Design it yourself」建築資料研究社の発刊だけでなく、実際体験できる企画「Design it yourself」展をOZONEにて開催した。
その後、雑誌『LIVING DESIGN』編集長に就任。
「自らが暮らしをデザインしていくことの大切さを伝えたい。
社会が変わる今だからこそ、そのスキルや意識は、とても大きな意味を持つようにもなるのではないか。」
編集からまちづくりへ
東京を離れ、今は栃木のもてぎ町を拠点に、全国を行き来する日々。
表面ではなく、もっと人間の深い部分を追求したかった。
大阪のスタジオLという会社の一員として、岡山の有馬ふじ公園の企画運営や、島根県隠岐郡あま町の総合振興計画<「あま町」を良くする24の方法>などに携わっている。
町のブランド化ではなく、住民ひとりひとりがどう幸せを感じるか?を大切に、現地の人々が主体的に活動できるように心がける。アイディアで引っ張るのではなく、アイディアをどう出してもらうか。気づいてもらうことが大事。
編集は紙だけじゃない。こういった人々との関わり方、方向づけてゆく作業は、これまでの編集の仕事が活きているという。これらの成果は、どこでも同じような問題を抱えている全国の自治体へも発信してゆきたいという。
土祭(ひじさい)
今住んでいる拠点、栃木もてぎ町(益子の隣り)で、この秋に開催する「土祭(ひじさい)」の企画運営に携わっている。現地の人々と日々会い、話し、働き、暮らしている。

給食
シェフの大村さんが、土にちなんで、畑の野菜をシンプルに調理して下さいました。
すごく美味しかったです。

お越しいただきました岡崎さん、参加者の方々、ありがとうございました。
この秋、土祭、いっしょに行きましょう。
本のしごと研究室 研究員 和久倫也

















