うららかだけれど、少し肌寒い秋晴れの土曜日。
国立本店では、手で考える 『ー紙と本ー』のワークショップvol.1
『ノートブックをつくる』を開催しました。
午前の部は女子会的なおしゃべりムード、午後の部は職人的な集中力が漂う
雰囲気の中で、それぞれがせっせと手を動かして、ノート作りに励んでいま
した。参加者のみなさんのほとんどが、製本未経験者です。
教えてくださったのは、〈紙ラボ!〉の野口尚子さん。
彼女は印刷にまつわるさまざまな活動を行なっている、「印刷界のちいさな
巨人」です。彼女のちいさな身体には、紙や印刷に関する知見が驚くほど
みっしり詰まっていて、しかも、説明がとっても分かりやすいです。
さて今回ワークショップで作ったのは、文庫本サイズのノートブックです。
並製本という製本方法で作ります。並製本とは、雑誌や文庫本などによく
使われる製法です。それに対していわゆるハードカバーと呼ばれる書籍は、
上製本という製本方法で作るのだそう。
並製本では、ノリやホッチキスで背をとじる方法が主流ですが、今回は、
上製本で使う糸かがりの技法を並製本でやってみましょう、という試みです。
ちょっと高度かも...? いいえ、心配はありません。はじめての方でも作業
しやすいように、野口さんが工程にアレンジを加えています。
作業工程は、上製本に比べて比較的工程が簡略化されているのが並製本の
特徴だそうですが、、、
【作業手順】
1)ろうびき
2)本文用紙と表紙を選ぶ
3)文庫サイズに印つける
4)クリップでとめる
5)カナノコで背を削る
6)糸でかがる
7)断裁する
8)見返しをノリ付けする
9)表紙をノリ付けする
10)表紙をカットする
ざっと見積もっても10工程...。なかなか、手間がかかるんですね!
この中でもっとも重要なのが「5)カナノコで背を削る」という作業です。
背とは、本のとじられている側のこと。本文用紙をまとめてクリップでとめ、
印を入れたところをカナノコで2、3mm程度切り込みを入れます。そして
背と平行に刃を当てて、慎重に紙を削っていくのです。
カナノコを引く間中、あちらこちらから、ギーコギーコ ジャリジャリジャリ
ジャリといろんなリズムが聴こえて来て、その音色にちょっと癒されました。
そこに、本店のお向かいにある、くにたち野菜 しゅんかしゅんかさんの元気
な呼び込みの声も重なります。ちょっとした音楽みたい。
陰の主役...。ハロウィンフェアに参加者大興奮!
さて、カナノコが終われば、いよいよ、メインイベントの糸かがりです!
糸かがりは野口さんの実演で学びます。ワークショップのよいところは、
コツや加減を具体的に学べるところです。
まず、ロウを引いた麻糸をたわまないように、ぴんと張って、穴に針を
通していきます。「きゅっピシッってかんじですね〜」と、野口さん。
なかなかコツが掴めなくて困っていても、大丈夫。参加者同士で教え合い
ながら作業が進みます。みんなで学ぶって、こういう所がよいですよね。
縫う作業は馴れてくると楽しい作業。まるで編み物みたい! 人によって縫う
スピードがまちまちなので、早めに終わった人は、ここでちょっとブレイク。
しゅんかしゅんかさんをちらっと覗きにいく人も。
縫い終わった人から順番に、今度は断裁機で本文用紙の束を文庫本サイズに
カットします。ちなみに専門用語では「ほんもんようし」と呼ぶのだとか。
断裁機は国立本店 店長まるやまの私物。
だんだんカタチが見えて来ると、疲れも吹き飛びますね。
この後、見返しと表紙を本文用紙にノリ付けしていく作業を経て、最後に
表紙を本文用紙のサイズに合わせてカット。
"
今度は断裁機を使わず手作業で紙を切っていきます。
「ここで失敗するわけにはいかない! 」とばかりに、みなさん緊張した面持
ちでカッターを引いていました。
完成した人は、出来上がった作品の仕上がり具合を入念にチェック。
「あ、ここ失敗してる〜」と時折がっかりしながらも、その顔は誰もが
嬉しそうでした。
参加者のみなさんの手で完成したノートブック。
次回のワークショップは、12月に開催予定です。このノートブックに合う
サイズで【ブックカバー】を作ります。全3回のワークショップを通じて、
一冊の作品に仕上がるように企画されているので、連続受講するとより
楽しいと思います。もちろん、単発で受講しても十分楽しい内容になって
いますよ!
くわしくは、国立本店のブログにアップしていきますので、気になる方は
こまめにチェックしてくださいね。お待ちしていますー。
お店番/村瀬

















