国立本店について
「国立デザインセンター」が主催運営する「BOOK & CAFE」です。「中央線デザイン倶楽部」のひとつの活動拠点であると同時にデザインに興味のあるすべての人と街に開かれた場所です。
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イベント




チェコ絵本とタイル絵展
開催:2009年5月6日(水)~6月1日(月) 12:00~17:00
   ※火曜日定休
   クロージングパーティー:5月31日(日)15:00~
主催:国立本店
後援:中央線デザイン倶楽部
絵本や雑貨を東欧で買い付け販売している九段ブックスと 小物&タイル絵作家のクラフツナータンの展示会です。 九段ブックスおすすめのチェコ絵本から想像を膨らませて、 クラフツナータンがチェコビーズを織り交ぜたタイル絵を 製作しました。チェコ絵本とタイル絵のコラボレーションによる、 チェコ独特のファンタジーの世界を感じていただければ嬉しく 思います。国立散策ついでにぜひお寄りください。





土展
そこにある土の可能性
小谷田潤 西本良太 和久倫也
会期:2009年4月8日(水)~5月4日(月)
クロージングパーティー:5月3日(日)14:00-16:00
主催:国立本店 後援:中央線デザイン倶楽部
グラフィック:葉田いずみ

私たちの身のまわりには、どんな土があるだろうか。 すぐそばにある畑や庭、公園や山を歩いて採集した土を素材に土の可能性を探ります。 土そのもの、器、小物、家具、建築。 私たちの実験結果を、そのプロセスとともに、展示販売します。 土のおもしろさ、心地よさを感じてください。





記憶の本展第11章 桧垣康彦展 「今世紀8年の記憶」
会期:2008年11月19日(水)~12月22日(月)
クロージングパーティ:12月22日(月)19:00-
主催|国立本店「記憶の本展実行委員会」
協力|国立デザインセンター 
後援|中央線デザイン倶楽部

1世紀の8年間が終わろうとしています。世紀の変わり目のカウントダウンはアムステルダムで迎えました。爆竹と花火が夜空を飾りながら遅くまでにぎやかでした。 何か変わったような何もかわらないようなあやふやな気持ちを抱きました。 前世紀を受け継ぎながら、でもどうやら新しい息吹を感じます。 その一つとして私の8年間を振り返る展示会を「記憶の本展」のトリとして開催します。




かみの工作 cafe
会期:2008年10月22日(水)~11月17日(月)
オープニングパーティ:10月22日(木)19:00-
主催:かみの工作所
共催:折形デザイン研究所、中央線デザイン倶楽部
企画:萩原修
製造ディレクション:山田明良
グラフィックデザイン:三星安澄
会場デザイン:ミリメーター

青山と国立の2カ所に期間限定の「かみの工作カフェ」が開店。お茶でもしながら、かみと戯れる時間を楽しんでもらえると幸いです。デザイナーによる「かみの道具」の販売や、「かみの工作教室」も予定しています。




記憶の本展第十章 「フルスイングの本木」展
会期:2008年9月24日(水)~10月20日(月)
オープニングパーティ:10月4日(土)19:00-
主催:国立本店
後援:中央線デザイン倶楽部
協力:国立デザインセンター
制作協力:かみの工作所
DMデザイン:三星安澄

「木」をテーマに集めた本とフルスイングの家具を一緒に紹介します。




デザインの通過・展 2008 テーマ『自画像』
会期:2008年8月27日(水)~9月22日(月)
オープニングパーティ:8月29日(金)18:00-
クロージングパーティ:9月20日(土)18:00-
企画|三星安澄
監修|萩原 修
主催|デザインの通過展実行委員会
協力|国立デザインセンター
後援|中央線デザイン倶楽部
制作協力|かみの工作所

国立本店に集まった、25歳以下のクリエイター6人による展覧会。 日々、学んだり試行錯誤する中で、それぞれが向き合うデザインのかたちは、刻一刻と更新されていく。 2008年夏現在、それぞれのデザインが通過していく軌跡の中のひとつの点として、この「デザインの通過展」を開催します。
前 期 8月27日(水)→ 9月8日(月)
山田 一迅 山田 千永 原田 光丞

後 期 9月10日(水)→ 9月22日(月)
後藤 知佳 高橋 亜弓 宮国 小貴子






記憶の本展9 寺田尚樹のプラモデル 展 「スケール/ディテール/ディフォルメ」
会期:2008年7月30日(水)~8月25日(月)
クロージングパーティ:8月23日(土)19:00-
主催|国立本店「記憶の本展実行委員会」
協力|国立デザインセンター 
後援|中央線デザイン倶楽部
努力|テラダデザイン一級建築士事務所

小学生の頃、つくし文具店をはじめ国立のあらゆるプラモデルのお店を遊び場にしていた僕は今もプラモデルを作り続けています。 スケールに合わせたディテールの表現やディフォルメのさじ加減、組み立て説明書(当時は設計図と呼んでいました)のレイアウトやグラフィックの美しさはこの頃から最も興味のあることでした。 現在の建築、インテリア、家具のデザインの仕事の発想の源流がこのプラモデル体験にあったことはいうまでもありません。 ちょっと恥ずかしくて秘密の僕のプラモデルワールドを展示します。




記憶の本展8 西本良太 展 「WORKSHOP」
会期:2008年7月2日(水)~7月28日(月)
オープニングパーティ:7月5日(土)18:00-
主催|国立本店「記憶の本展実行委員会」
協力|国立デザインセンター 
後援|中央線デザイン倶楽部

一ケ月間、国立本店を作業場として、製作したものを展示していきます。 木・アクリル・セメントを使って、指輪、箸置き、マグネットなどを作ります。
ワークショップ「アクリルの指輪作り」 7月13日、27日 13:00~16:00 2000円 お申し込みは honten@chub.jp まで






「国立テンポラリー2008」

会期:2008年6月4日(金)~6月30日(月)
主催|国立テンポ・ラリー実行委員会 
後援|中央線デザイン倶楽部 
協力|かみの工作所 
企画|萩原 修 
デザイン|三星安澄

「自分だけの国立の地図をつくろう!」を合い言葉に、小さな店を手がかりにして、地図をもって、国立をのんびりとめぐる今年で3度目のイベントです。 この期間、つくし文具店では、3周年を記念して、「てぶんぐ展」を、国立本店では、2周年を記念して、「てぬぐいカフェ」を開催しています。 「て」がそろった今年のテンポ ・ラリー、国立が好きな人、国立がはじめての人、国立に住んでいる人もこの機会に、手に手をとって、手ざわりのいい国立をさわりにきてくださいね。

つくし文具店
国立本店





記憶の本展7 横山裕幸展
風景の記憶 ちっともできない僕の庭 風景をつくると言う仕事
会期:2008年5月7日(水)~6月2日(月)
オープニングパーティ:5月17日(土)17:00-
主催:国立本店「記憶の本展実行委員会」
協力:国立デザインセンター
後援:中央線デザイン倶楽部

たよりなくてとりとめのない「風景」のことをずーっと追いかけてきました。 でもなかなか捕まらなくて、段ボールの箱の中から古いスケッチ帖をとりだして虫干ししてみたらひょっとして新しい風景が見えてくるかもしれない。そんな風に考えたのが今回の展覧会のきっかけです。




まちのいえ展
国立には、どんな家が似合うのだろう?
会期:2008年4月9日(水)~5月5日(月)
参加建築家:笹敦、寺林省二、和久倫也ほか
企画:萩原修
主催:国立デザインセンター
後援:中央線デザイン倶楽部
イベント詳細はこちらまで




記憶の本展6 三星安澄展
「遊びの記憶 CARD BOARD GAMES」
会期:2008年3月12日(水)~4月7日(月)
オープニングパーティ:3月23日(日)18:00~21:00
主催:国立本店「記憶の本展実行委員会」
協力:国立デザインセンター
後援:中央線デザイン倶楽部

国立本店の卒業を機にオリジナルのカードゲームやボードゲームを発表します。 制作協力:ニシモトリョウタ、かみの工作所

連動企画:コドモノコトワークショプ「革であそぼう」
革をつかってゲームを作ります。 詳細はcodomonocotoまで




記憶の本展5 和久倫也展
WAKUWORKS展
会期:2008年2月13日(水)~3月10日(月)
オープニングパーティ:3月2日(日)17:00~19:00
主催:国立店「記憶の本展実行委員会」
協力:国立デザインセンター
後援:中央線デザイン倶楽部

この四月から国立駅近くの書店/ギャラリー「国立本店」の店長を担当することになりました。なおその一角にWAKUWORKS一級建築士事務所を開設します。私たちが実践してきた光や風、素材を意識した心地よい場所づくりを紹介します。




記憶の本展4 萩原修展
『コドモの記憶』展
会期:2008年1月9日(水)~2月11日(月)
新年会&かるた大会:1月12日(土)18:00~20:00
主催:国立本店「記憶の本展実行委員会」
協力:国立デザインセンター
後援:中央線デザイン倶楽部

コドモの頃の記憶をたどりながら、たべる・つくる・すごす・つたえる・でかける・あそぶ・かたづける・といったふだんの暮らしに使う道具を紹介した本「コドモのどうぐばこ」を書きました。本の出版を記念して、ささやかな展覧会を開催します。たまにはコドモの気持ちに戻ってみませんか。



記憶の本展3 寺林省二展
『家の記憶 イエノキオク』
会期:2007年11月28日(水)~12月24日(月)
パーティ:12月16日(日)17:00~19:00
主催:国立本店「記憶の本展実行委員会」
協力:国立デザインセンター
後援:中央線デザイン倶楽部




記憶の本展2 サダヒロカズノリ新作発表会
『本木林森(ほん・き・はやし・もり)』
会期:2007年10月31日(水)~11月26日(月)
パーティ:11月25日(日)17:00~19:00
主催:国立本店「記憶の本展実行委員会」
協力:国立デザインセンター
後援:中央線デザイン倶楽部




記憶の本展1 笹敦展
『ケンチクの記憶』
会期:2007年10月3日(水)~10月29日(月)
主催:国立本店「記憶の本展実行委員会」
協力:国立デザインセンター
後援:中央線デザイン倶楽部
街には、もっともっと、多く人の記憶に呼応する、ケンチクが必要とされている。カタチではなく、性能でもない。どんなにカッコ悪くても、『記憶』に残る『ケンチク』はココロにひびく。今回の展覧会では、そのような思いでつくった『素材』『歴史』『社会』をテーマとした3つの作品を紹介させていただきます。


「第21回 本のしごと・トーク/本をデザインする・葉田いづみ」 レポート
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活動も2年目に入った本のしごと研究室。

第21回は2月6日に国立本店にて行われました。

2010年の最初のゲストは、2009年の3回目にもゲストとして登場した、

グラフィックデザイナーの葉田いづみさんです。




国立本店での展示とあわせ、

葉田さんがデザインされた本を一堂に会した

展示の中での国立本店内のトークイベント。

前回は葉田さんがどのような経緯を経て

本のデザインに関わるようになったかが中心でした。


今回は葉田さんが本のデザインを

どのような流れで依頼を受け、企画を聞き、

打ち合わせからデザインをして、発売まで至るのか。

そのしごとに迫りました。


本のデザインの中でも料理本などビジュアル本を中心に、

たくさんの書籍をてがけている葉田いづみさん。

多いときは年間15~20冊くらいのペースで

しごとを進めています。


その多くは以前デザインしたモノを見て

依頼がくることが多く、出版社からだけでなく、

編集者やプロダクション、ライターなど、

様々な方から依頼をいただくそうです。


本の企画の内容にあわせて、

スタイリストや、カメラマン、イラストレーターなど

スタッフの人選をするのはもちろん

本の仕様や、サイズなどについても提案することも。


料理本やビジュアル中心の本が多いので、

スタイリングや写真の撮り方などが決まったら

撮影のディレクションの立ち会いまでするそうです。



最近は仕事でもデジタルカメラが多くなってきましたが、

ネガの持つやわらかさが好き。



そう話す葉田さんがディレクションしている写真には、

とてもきれいな空気が表現されていると思います。

デジタルでは表現できない極細かい階調や色幅など、

本の佇まいを余白の空気とともに魅せる、

葉田さんらしい表現でした。


紙に対しても強いこだわりを持っていて、

写真がきれいに印刷されるだけでなく、

手触りのある質感の紙を使ったデザインが多く見られました。

また、通常のオフセット印刷だけでなく、

特殊なレトロ印刷を使った冊子など、

独特のこだわりを感じるモノが多いのも印象的でした。


デザインの作業では1~2見開き程度のデザインを提出し、

文字のサイズやデザインの方向性などに相違がないかを確認します。

書籍の中で重要なポイントとなる書体選び。

葉田さんはなるべく少ない書体で抑えたいそうです。



できれば1書体、多くとも2書体程度。



タイトルや著者名などをどうしてもより大きく、

より目立たせようとするため、

実際の書店の中ではそのほとんどが煩雑なモノになりがちです。

他と同じでは逆に目立たなくなってしまうので、

売り場を意識し、他の書籍のデザインとの差別化をこころがけています。


書体選びも古風でクセがない書体が好きで、

必然よく使う書体も決まってくるそうです。


デザインの提出をした後は依頼があれば修正に対応し、

その後にデータ入稿を。

初校・再校と2回の色校正の後、校了へ。

入稿から校了までの期間は約2ヶ月くらいかかるそうです。

校了から未本誌の完成を経て、約2週間程度で発売となります。


こうして様々な人の手を通じて本がつくられて、

書店に並び、私たちが手にすることができます。



編集者とのやり取りが多い中で、

自分の意見を持っている編集者はいいこと。

みんなでつくっていくモノなので、

なるべく著者の意見も取り入れて、

いい本をつくっていきたいです。



葉田さんの話を聞く中から、

本への強い思いが伝わってきました。



本としての存在の気持ちよさが欲しい。

自分の部屋にあってもすんなりととけ込む感じなど...。



グラフィックデザインの中でも、

本のデザインは広告よりも多くの時間がかけられ、

求められるデザインも一過性だけではないと思います。

長い時間に耐える普遍的で心地よいデザインが求められる中で、

葉田さんのしごとからは、凛とした本としての存在感と、

ひっそりとささやきかけてくるような、

そんなご本人と同じ空気を強く感じることができました。


これからはビジュアル本だけでなく、

小説や詩集など文字を中心とした本など、

より幅広いジャンルのデザインに関わっていきたいそうです。



そんな葉田さんのオススメの本は、

Jasper Morrison の「A BOOK OF SPOON」。

古本屋などで見かけた際には、ぜひ見てみてください。

葉田さんのデザインのヒントが隠れているかもしれません。



葉田さん、楽しい時間をありがとうございました。



本のしごと研究室 研究員 丸山晶崇

| 本のしごと研究室 | 2010.02.09 |
「第22回 本のしごと・トーク イラストとアートとデザインと/サダヒロカズノリ」 開催のお知らせ

「第22回 本のしごと・トーク イラストとアートとデザインと/サダヒロカズノリ」 
開催のお知らせ



今年ふたり目のゲストは、サダヒロカズノリさん。

本のしごと研究室のメンバーであり、国立本店や中央線デザイン倶楽部のロゴをデザインした人です。国立本店のファサードのガラス面のデザインが印象的です。イラスト、アート、デザインという領域をこえて、独自の活動を展開しています。本のためのイラストや、ブックデザインも手がけるなど、本や紙や印刷に対するこだわりも独特です。また、先生として、多くの若者に夢と希望をあたえ、「絵を描きながら生きること」の変わらない姿勢を示しています。そんなサダヒロさんがこれまで、どんなふうに本とつきあってきたのか、根掘り葉掘り聞いてみたいと思います。
サダヒロカズノリ プロフィール
1969年山口県生まれ。イラストレーター、グラフィックデザイナー、アーティスト。本の装丁から店舗
空間のグラフィックまで幅広く活躍する。主な仕事に「ユナイテッド・シネマ前橋」のサイン計画、及
び壁面グラフィックなど。近年は、幼児や知的障害者とのワークショップ、ライブペインティングなど、
その活動の幅を広げている。現在、武蔵野美術大学通信教育課程非常勤講師。
http://www.sadahirokazunori.com/

●日時  2010年3月6日(土) 18時〜20時
●会場  国立本店
     東京都国立市中1-7-62  042-575-9428
     http://honten.chub.jp/
●定員  10名 申し込み先着順
●参加費 2000円(当日支払い) 簡単な食べ物と飲み物も用意しています。
●主催・企画・運営   本のしごと研究室 http://honten.chub.jp

●申し込み方法
1、トーク名
2、参加者氏名
3、携帯電話番号
4、メールアドレス
5、仕事内容     
を明記して、 国立本店「本のしごと研究室」までメールでお申し込みください。
 honnoshigoto@chub.jp

「本のしごと研究室」は、編集、執筆、エディトリアルデザイン、本を読む、印刷、製本、出版、活版、写真、文字、イラスト、雑誌、フリーペーパー、絵本、地図、図書館、本屋、本のまち、などなどをテーマに、興味の向くままに、本にまつわる様々な仕事について、様々な立場の人と話し合い考える場です。
現在のメンバーは、萩原修、芳賀八恵、川島睦美、神田沙耶香、原田光丞、三森奈緒子、古橋英枝、和久倫也、佐藤界、西本良太、サダヒロカズノリ、大村佳子、後藤知佳、宮国小貴子、藤井慶子、桜井直子、澤田舞、葉田いづみ、丸山晶崇、高橋春輝の20名です。

| 本のしごと研究室 | 2010.02.07 |
「第21回 本のしごと・トーク/本をデザインする・葉田いづみ」

「第21回 本のしごと・トーク/本をデザインする・葉田いづみ」



2年目に突入した、本のしごと・トーク。第21回のゲストは、第3回にも登場したグラフィックデザイナーの葉田いづみさんです。書籍の装丁を多く手がけ

る葉田さんに、今回はさらに細部まで突っ込んで、エディトリアルデザインの仕事について詳しく話をききます。知っているようで知らない、本のデザインの

こと。現在、国立本店で開催中の展示「in blank」では、葉田さんの今までの仕事を見ることができます。実際に本を見ながら、本をデザインすることとはどういうことなのか、改めて考えてみたいと思います。



葉田いづみ

グラフィックデザイナー。静岡県静岡市出身。立教大学文学部卒業後、かねてから興味を持っていた、本に関わる仕事につきたいと思いデザイナーへの転職を決める。広告系、エディトリアル系、2つの事務所に勤務後、2005年に独立。主に書籍の装丁を手がける。目標は、デザインしているように見えない、何気ないデザイン。これまでにデザインした本...『はなのほん』かわしまよう子、『日々が大切』大橋歩、『渡辺有子のしあわせな食卓』、『乙女の京都』甲斐みのり、『住みこみ』戸田晃、『ダカフェ日記』森友治

『マスキングテープの本』など。

http://www.ne.jp/asahi/mame/niwa/





●日時  2010年2月6日(土) 18時〜20時

●会場  国立本店

     東京都国立市中1-7-62  042-575-9428

     http://honten.chub.jp/

●定員  10名 申し込み先着順
定員に達しました。ありがとうございます。
●参加費 2000円(当日支払い)

     簡単な食べ物と飲み物も用意しています。

●主催・企画・運営   本のしごと研究室



●申し込み方法

1、トーク名

2、参加者氏名

3、携帯電話番号

4、メールアドレス

5、仕事内容     

を明記して、 国立本店「本のしごと研究室」係(担当/ 古橋英枝・川島睦美)honten@chub.jpまでメールでお申し込みください。



「本のしごと研究室」は、編集、執筆、エディトリアルデザイン、本を読む、印刷、製本、出版、活版、写真、文字、イラスト、雑誌、フリーペーパー、絵本、地図、図書館、本屋、本のまち、などなどをテーマに、興味の向くままに、本にまつわる様々な仕事について、様々な立場の人と話し合い考える場です。

はじめての活動年にあたる2009年は、国立本店を拠点に、隔週土曜日に全20回のトークを予定しています。現在のメンバーは、萩原修、芳賀八恵、川島睦美、神田沙耶香、原田光丞、三森奈緒子、古橋英枝、和久倫也、佐藤界、西本良太、サダヒロカズノリ、大村佳子、後藤知佳、宮国小貴子、藤井慶子、桜井直子、澤田舞、葉田いづみ、丸山晶崇、高橋春輝の20名です。

| 本のしごと研究室 | 2010.01.17 |
「第 15 回 本のしごと・トーク/本と人のつながり 山口博之」レポート



『本のしごと研究室』では、隔週でゲストを招いて本とのつながりを考える『本のしごとトーク』を行っています。第15回が9月12日に行われました。ゲストは選書集団BACHに所属する山口博之さん。

仕事柄、たくさんの本と触れ合う山口さんと一緒に、国立本店の本棚を再構築するワークショップを開催しました。











そもそも、国立本店の本たちは、ここで関わる人たちが読み終わったおすすめの本を古本として出本してあります。また、装丁などで自身が関わった本など新刊の本もあります。

国立本店での関わりのある人の多くが、建築家だったりグラフィックデザイナーだったりする為、建築やデザイン関係の本が多く並んでいます。



以前は、1人に1つのボックスで本を並べて棚を構成していました。1つのボックスがその人を表現するかのように、並べられていた本。それはそれで、面白い構成ではあったのですが、お客さんからすると、ジャンルもバラバラなので、見づらく、手に取りにくいのではと、私は思っていました。





一般の書店では、新刊書籍、雑誌、漫画、絵本、辞書のように本の種類によって棚が分類されています。そして雑誌だったら、男性誌、女性誌、音楽、趣味、経済、のように更に分類されて棚に並びます。なので、私たちは書店へ行くとき、目的の本を探すためにはその棚を探せばいいのですが、ただ、それではかなり受け身の本棚のように思います。



私は、書店は冒険をしようと心がけています。

ただ眺めているだけでも、目に飛び込んで来る本もたくさんあるのですが、それでは自分の興味のある本ばかりが目についてしまうので、私は冒険をします。



例えば、興味もないのに辞書・辞典のコーナーに行ってみたり、経済誌をぱらぱらしてみたり。

夕ご飯のおかずを考えながら見ていた料理本から、生活の知恵を頂いたり。





多くの書店の本棚が受け身な中、人が本を手に取るシチュエーションを考えながら本棚を構成する。そこには、ある一定のジャンルによって分けられた本棚ではなく、本のことをより知るもののみがなし得る、本と人とのつなげ方があるのでした。











今回のワークショップでは、事前にいくつかのセグメントを山口さんから提示して頂き、そのセグメントごとに国立本店にある本と、参加者の方にも気になるセグメントを選んで3冊以上ご持参頂き、並べ直す作業を行ないました。



事前に提示したセグメントは、『中央線から』、『東京』、『男と女とそれ以外』、『家の内/外』、『植物とともに』、『おいしいもの』など。こうしたセグメントを提示しただけでも、より具体的で身近な言葉によって本と人の距離がぐんと近づくような気がします。更にここに新しいセグメントを追加もしました。



最終的に完成したセグメントは以下のようになりました。

『中央線から』、『東京』、『男と女とそれ以外』、『家の内/外』、『植物とともに』、『動物とともに』、『あの人の生き様』、『地球』、『おいしいもの』、『フシギな世界』、『科学的思考』、『日々のこと』『伝えるもの』、『旅』、『人間の体』、『学び』、『ことば』、『本の本』、『水』





より具体的により身近なタイトルを目にすると、今まで見知っていた本が、ちょっと違って見えてくるのが不思議です。

また書店で、「雑誌」とか「絵本」とかって書かれた看板を目にするより、ずっとずっと本を手に取りやすい、つまり心に届きやすくなったように思います。











こうして並べられた本たちは、大きさも厚さも製本のされかたもまちまちで、不揃いな棚になってしまいました。しかし、隣の本となんらかしらの関係性があって、ついつい隣の本も気になって手に取ってしまう。



それが、本と人を繋げるヒントになっているようです。





もし本に個性や性格があるとするならば、違った個性を持ったものたちと話してみたいと思うかもしれない。

同じような性格のものと一緒にいたいと思うかもしれない。

いや、中には同じような個性のものと一緒にしないでほしいと、願う本もいるかもしれない。

気の合う仲間たちと一緒に、ゆったりとした時間を過ごしたいと思うかもしれない。



本にも個性があって、生きている。

1冊1冊が著者によって込められた想いや、表現が発しているのだから。人から本へ。そして本から人へ。その人から今度は隣の人へ。









ひそひそと本たちが話し合っているのが聞こえてきそう。







棚の本をすっきりと整頓して、一仕事終わった後の給食は、またいつもとは違う美味しさがありました。

















レポート/かわしま




| 本のしごと研究室 | 2009.11.11 |
「第18回 本のしごと・トーク/文字と本 片岡 朗」レポート

2009年から、ここ国立本店で新しくスタートした『本のしごと研究室』では、隔週でゲストを招いて本とのつながりを考える、『本のしごとトーク』を行っています。その『本のしごとトーク』第18回目が、10月24日に行われました。









第18回のトークのゲストは、

グラフィックデザイナー・書体デザイナーの片岡 朗さんです。






文字への想いの原点

高校卒業後18歳から看板やベント会場で使われるパネルを制作するレタリング事務所に勤務。当時東京で五本の指に入ると言われていたレタリング職人の元で「ひらがなの『い』は卵を包むような感じ」等のアドバイスを受け、練習を重ねながら、書体の特徴や筆の動きを現場で体感しながら覚えて行く。そのような環境の中で「文字と向き合う事に面白みを感じた事が現在の原点になっている」と語る。





レタリング事務所から広告制作会社、広告代理店へ

次第に「レタリングを発注する側のデザイナーはなぜこのようなレイアウトをするのか?」というデザインへの興味が生まれ、広告制作会社レタリング部へ転職。デザイナーの様々な指示を反映させる為、より細かい書体の特徴や性格を学んだ、さらに、レタリングの技術を活かしデザイナーが制作したロゴの微妙な修正や、各企業の企業書体の修正の業務を担当する。

ポスターやテレビ番組のタイトル、新聞広告等の制作に携わる中で、「何故こういうデザインをするのか?」と、より強くデザインへの関心を抱き広告代理店に入社。



そんな中、写研のタイプフェイスコンテストに応募し、三席に入選。

当時、写植オペレーターの人がベタで組んでも綺麗に見えるような書体の在り方が一般的な風潮の中、翌年には四角いマスに捕われないゴシックを応募するも、惜しくも入選を逃し、本業である広告の仕事の多忙の中で書体の制作から離れて行った。





丸明朝体の構想

18年間勤めた代理店から独立し、MACを導入、早い時期にDTP環境でのデザインを始める。しかし五年程でバブルがはじけ、担当していたレギュラーの仕事がクライアントの会社の倒産とともに年々減って行く中、「自分は何をしてきたのか?という自問自答の末、文字制作をやらないと悔いが残る」と、広告の仕事の傍ら自分で書体制作を始める。



四角いマスに捕われない書体をつくろうという想いの中で、コンピューターの機能の特徴、道具の持っている機能を生かしたものは、その時代の書体になりうるのではないかという思いから、手作業では表現が難しい丸の表現に着眼し「僕の中では二十一世紀最初の明朝体という位置付けをしてました」と言うように、止め、跳ね、払いという文字のエレメントや肉の付き方に丸を取り入れた緩やかな曲線の書体の構想を練る。

仕事で繋がりのある現在のA-1の大平さん(ZENオールド明朝体の制作者)が最終的なフォントファイル化してくれるという事もあいまって、片岡さんの書体制作に拍車をかけた。



資料として持っていた夏目漱石「吾輩ハ猫デアル」の初版本を参考に、「東京築地活版製造所の築地体五号(前期)や秀英体がその時代は多く使われていて、文字の空きやバラバラした感じが良いと思いました。それらの資料を参考にスキャンして骨格をとる作業なので、この時点で二年経過しています」まさに背水の陣で必死に制作を続けたそうです。

最初は【国】や【東】等、応用が利く文字から制作を始め、気に入った文章を組むのに必要な漢字や、気分転換にひらがなを作り、二時間単位で午前午後わけて制作をするとのこと。集中力と根気のいる作業。





丸明オールド、日の目を浴びる

制作途中、アートディレクターの友人である副田高行氏に見せると「プレゼンで使いたい」という事になり、「まず使われる文字を先に制作するため、徹夜の連続だったけれど、今までの徹夜と違い嬉しかった。初めて丸明オールドが使われたサントリーの新聞十五段の広告を目にした時は、もぅ涙が出ました」と語る片岡さん。そこには気の遠くなる程の努力をしてきた人でないとわかり得ない感動があるのではないでしょうか。

その後、サントリーの広告に三年に渡り使われる事になり、デザイナーの間でもとりわけ話題を呼んだ。フォントデータとしての検証作業を経て、商品化後もキューピーの広告等にも使われ、丸明オールドはさらに広く知られる事になる。





文字制作の面白さ

千分の一の単位で太さの調整をして行く、「少しの差で見え方が変わって行くのが文字の面白い所」と片岡さん。その時の状態が影響されるので2、3日空くと千単位の感覚が狂ってしまう、毎日進める事が大事だそうです。「朝起きて仕込むようにパソコンに向かう、豆腐屋のおじさんと同じですよ、やり続ければ完成するわけですから」



書体制作の場合、モリサワ、タイプバンク、字游工房等のフォントベンダーに持ち込んでロイヤリティーを貰うのが普通。すべて個人で和文書体を作って販売している人は10人もいないのではないかというお話もありました。

又、書体を使う側のデザイナーにいじられる事については、「僕もデザインをしていた時にいじっていましたし、文字をいじられる事によってそれを見て次の書体に活かしています。文字は完成形ではない、隣にどういう文字がくるかで変わるのだから、それにたいして耐えうるかという調整はデザイナーの面白い所だと思います。いじられるという事よりも、使われたということが僕の中では嬉しい。例えば北海道の網走の人から申し込んでもらってどういう所に使うのかな?と想像する事もたのしいし、街中で丸明を発見する事もうれしい。ベンダーに渡してしまったらこの喜びは味わえなかったと思います」キーボードを叩くと文字が文字組になるように、部分から全体へと拡張して行く感動と、申し込んでくれる人の一人一人をリアルに感じれるという喜びはとても大きなものなのでしょう。





制作手順

片岡さんの資料を参考にノートパソコン上で実際に制作の手順を見せて頂きました。

「中国の楷書体の二千年の歴史を貸して頂きます」と文化庁の資料として明朝体活字一覧【1831年の康熙(こうき)字典(活字)から1986年の大漢和辞典(写植)迄の、過去の優れた書体が掲載されている書物】があり、それをベースに片岡さんが見やすくまとめられた資料を見ながら話は進んで行きます。

ここでは康熙字典の書体と、手書き文字のスキャンされた画像の二枚をハーフトーンで重ね合わせ、その中間地点をえぞり、骨格をつくり、楷書体の筆の動きや力の入れ具合を意識して肉付けする事によって普遍的な活字のプロポーションを踏まえた新しい書体ができあがるというやり方をご説明頂きました。

「過去の膨大な歴史の中の優れた遺産を借りるというこういう作り方もあってもいいのではないでしょうか、例えば自分の名前の文字だけでも制作してみたら、とても面白いと思いますよ」と片岡さん。参加者の皆さんはとても関心されていました。





丸ゴシック体



上画像カタオカデザインワークスより



先日、漢字が2種類に仮名が3種類という漢字の使い分けができるという丸ゴシックが発表された。「丸ゴシックをつくっている時に角丸がポイントで、どう思う?と色々な人に聞いた。迷う事によって画期的な事が生まれる」と片岡さん。「この部分はこだわりたいという思い、思いを伝えるぶつかり合いがないと表現として中途半端になってしまう」



「情報という文字は『なさけ』を『ほうじる』『むくいる』という事、『情け』は人間の喜怒哀楽が絡み合って生まれるもので、ポジティブな方向に自分の落としどころを持って行きたい。それは考え方の美しさ。例えば手を添えるという事だったり、思いやりだったり。理屈は届かない所、人間の持っている基本的な部分に触れざるを得ない、その部分が一番高度だと思う」と、生き方にも精通するお話、感慨深いです。







本日の大村さん手づくり給食は

・いか大根

・ほうれんそう卵焼き

・きゃべつ胡麻酢和え

・しいたけ炊き込みご飯のおにぎり

・柿





後 記

参加者の皆様が文字のデザインに関心のある方々だったという事もあり、片岡さんの資料を見ながら専門性の高いお話を聞く事ができ、とても有意義な時間でした。

改めて表現や文字のデザインは考え方の中で時に人生と繋がる類いのもだという事を実感しました。片岡さんの表現の裏側には、ひたむきにやり続けるという事が満たされていて、だからこそ感情の沈殿した部分にある美しさや暖かさといった人間の琴線に触れるようなスイッチに手が届くのだなという印象が残りました。

「制作中にパソコンのキーボードの上に倒れるように最期を迎えたい」その言葉に文字への飽くなき探究心と凝視する果てへのロマンが加味され、あぁ、この人は間違いねぇなというような敬意を抱きつつ、創作意欲がとても刺激されたトークでした。



お越しいただきました片岡さん、そして参加者の方々、誠にありがとうございました。



本のしごと研究室 研究員 原田光丞




| 本のしごと研究室 | 2009.11.10 |
第19回 本のしごと・トーク / 99人のデザイナーとつくる未来の本 ・ 萩原 修 開催のお知らせ

第19回のゲストは、デザインディレクターの萩原修さんです。

「つくし文具店」「コド・モノ・コト」「中央線デザイン倶楽部」「かみの工作所」などの独自の活動をはじめ、常に複数のプロジェクトを抱えている萩原さん。その中に、「未来本」というものがあります。これは、99人のデザイナーとつくる未来の本、という壮大な本づくりのプロジェクトです。日用品、店、展覧会など、デザインに関する様々な企画、プロデュースを手がけている萩原さんにとって、本づくりとはどのようなものなのでしょう。

今回の本のしごと・トークは、神保町の平安工房で行なわれている「スキマイチ」を会場にします。萩原さんと関わりのある、いろんな道具が集合するスキマイチ会場内での特別出張トークで、未来本のユニークな試みにせまります。



萩原 修 はぎわらしゅう プロフィール

デザインディレクター

1961年生まれ。東京育ち。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。大日本印刷株式会社、リビングデザインセンターOZONEを経て、04年に独立。日用品、住宅、店舗、展覧会、イベント、コンペ、本、雑誌、WEBサイトなどの企画、プロデュースをてがける。また、「コド・モノ・コト」「中央線デザイン倶楽部」「国立本店」「カンケイデザイン研究所」「かみの工作所」「てぬコレ」など独自の活動を推進している。「クラフト・センター・ジャパン」「デザイン&ミュージアムリンク」「スギダラトーキョー」「happi」「イズモザキくらしの学校」などにも参加。著書に「9坪の家」「オリジンズ」「デザインスタンス」「コドモのどうぐばこ」などがある。05年には実家のあとを継ぎ「つくし文具店」店主になる。

http://www.tsu-ku-shi.net



●日時      2009年11月7日(土) 18時〜20時

●会場      平安工房 : 東京都千代田区神田神保町1-46

03-3259-0070

http://www.heian-kobo.co.jp

●定員      15名 申し込み先着順

●参加費     2000円(当日支払い)

         簡単な食べ物と飲み物も用意しています。



●主催・企画・運営   本のしごと研究室 http://honten.chub.jp



「本のしごと研究室」は、編集、執筆、エディトリアルデザイン、本を読む、印刷、製本、出版、活版、写真、文字、イラスト、雑誌、フリーペーパー、絵本、地図、図書館、本屋、本のまち、などなどをテーマに、興味の向くままに、本にまつわる様々な仕事について、様々な立場の人と話し合い考える場です。

はじめての活動年にあたる2009年は、国立本店を拠点に、隔週土曜日に全20回のトークを予定しています。現在のメンバーは、萩原修、芳賀八恵、川島睦美、神田沙耶香、綾原江里、原田光丞、三森奈緒子、古橋英枝、和久倫也、佐藤界、西本良太、サダヒロカズノリ、大村佳子、後藤知佳、宮国小貴子、藤井慶子、桜井直子、澤田舞、葉田いづみ、の19名です。



● 申し込み方法  1、トーク名

         2、参加者氏名

         3、携帯電話番号

         4、メールアドレス

         5、仕事内容



国立本店「本のしごと研究室」係(担当/ 古橋英枝 川島睦美)

honten@chub.jp までメールでお申し込みください。

| 本のしごと研究室 | 2009.10.26 |
「第17回 本のしごと・トーク/フリーペーパーがつなぐもの cocon制作室」レポート

『本のしごと研究室』では、隔週でゲストを招いて本とのつながりを考える『本のしごとトーク』を行っています。第17回が10月10日に行われました。現在「東京の庭」「東京の庭baum」「たまもの」の三誌のフリーペーパーを発行したデザインユニットのcocon制作室。チーム編成は元同僚の女性3人。今回は主にデザインと執筆を担当の高木多恵子さんに来て頂き、これまでを語ってもらいました。



≪第17回ゲスト cocon制作室 高木多恵子さん≫

中学生の時から現在も青梅に暮らしている高木さん。

学校を卒業して選んだ職業は印刷会社のDTPオペレーターでした。広告のデザインを仕事として覚えていき、美術大学の通信講座も受けたりしながらデザインへの興味はますます深まっていったそうです。そんな中、並行して沸々とわき上がる思いがありました。

それは、小さいころから大好きな、“本” を作ってみたいという思いです。

そこで、高木さんはそれまで働いていた会社をやめ、同僚や仲間と6人で地元・青梅にアトリエを借りて、その場所を拠点に印刷物作りの活動の第一歩を踏み出します。



一番最初に作ったフリーペーパー『kiwwi』は、テーマを決めず、メンバー各自の興味のおもむくままのページ作りをしました。その時は、インクジェットプリンタとカッターとホチキスを駆使して家内制手工業でした。そんな活動を手探りでしているうちに、徐々に現在のcocon制作室(高木さん、島崎さん、高橋さんの3人組デザインユニット) が結成され、作る媒体のテーマも青梅や奥多摩の魅力を伝える方向に固まっていきました。

ターゲットは地元に住む人々。都心に通っている地元住民に、もっと奥多摩のイイ所(地域の商店街や散歩スポット)を知ってほしいという思いがありました。ところが、デザインの知識はあっても、出版の仕組みは全くわからない所からのスタートです。



そんな中で訪れた出会い。その当時たまたま出展したデザインフェスタの会場で、彼女たちは偶然、奥多摩在住の木工作家さんに出会います。地元が一緒ということもあり、色々と話をするうちに、その方から、“奥多摩まちづくり・ひとづくり支援事業”を知ります。それは、町を活性化する企画を提案し、通れば町の助成金で活動できるというものでした。自分達のやろうとしていることとまさに合致。ふってきたチャンスに迷うことなく応募を決めた彼女達でしたが、なんとあろうことか知ったのは締め切りの2日前。しかし、そんなピンチにもめげずに徹夜で企画書を仕上げて提出しました。

その後、地元住民による審査を無事通過し、奥多摩の人にとっても、都心の人にとっても“庭”のような存在になりたいという思いをこめて名付けた、フリーペーパー『東京の庭』は創刊されました。



こうしてはじめての本格的な冊子作りに奮闘したcocon制作室。奥多摩の魅力を集めているうちに、取材した人から、あの場所はいった?と次の取材先につながる情報をもらったり、知り合いの印刷屋さんが安くて良質な紙を見つけてくれたりと、創刊号が出来上がるまでに、色々なうれしい協力があったそうです。

その時のことを高木さんは、

「3人で作ろう!と決めたとたん、ぐるぐる出会いがつながっていって、ずーっとミラクルな感じがしてました。」 と言います。





流れに乗って3号発行した「東京の庭」。週5日はcocon制作室として広告などのデザインの仕事をうけおいながら、土日でフリーペーパーの取材。仕事を持ちながらもフットワークを保てたその原動力は、“記事をきっかけに街のみんながつながればいいな”の思いでした。

そのあとも「東京の庭」に続いて、東京都の多摩産材利用拡大事業の補助金によって発行したフリーペーパー「東京の庭baum」(東京の山と木がテーマ)を2号、奥多摩身近なまちづくり推進事業の助成でフリーペーパー「たまもの」(奥多摩の暮らしがテーマ)3号を発行。

助成金をもらって制作することにはプレッシャーもあったそう。でも、それによって公共の視点も個人の視点も持ちながら取材できたのは、冊子のさらなる魅力につながったそうです。



cocon制作室は、企画会議をしたら全員で取材に行くスタイルを敢行しています。それは、メンバー全員がただ純粋に興味のある場所に行きたいから(笑)だそうですが、そのため取材中もトークは途切れることはなく、「地元のおじいさんにインタビューをしていたら6時間も経ってた」なんてこともあるそう。そんな時は家のごはんをご馳走になることも。

高木さんは、ハッピースマイルの持ち主。確かに、こんな笑顔で、うんうん。と話を聞いてくれたら、自分の中のとっておきエピソードも、あれよあれよと披露してしまいそうです。

フランス語で「繭」の意味のcocon。 

『cocon制作室』 の名前の由来は、最初のアトリエが織物工場だったから、それにちなんで“自分たちも繭から育っていこう”という思いを込めたんだそうです。

7冊のフリーペーパーの発行を経て繭から飛び立った彼女達。今後はフリーでない出版物にも目を向けています。どんなスタイルで?どんなテーマで・・・? そのアイデアにはこれからも目が離せません。





〈感想〉

“自分のふるさと、または今住んでいる街を、何らかの活動を通してもっと元気にしたい。人と人とを繋げたい。” このような思いは、きっと多くの人が心の中に持ち得ているものではないでしょうか。だけど、それをほんとに実現させるのは、熟練した技でも経験でもなくて『ゆるぎない熱』なんだよなぁー、とお話をきいて改めて感じました。着火したら早い、cocon制作室さん。これからも、たのしみにしています。

| 本のしごと研究室 | 2009.10.20 |
「第18回 本のしごと・トーク/文字と本 片岡 朗」開催のお知らせ

第18回のゲストは、グラフィックデザイナーの片岡 朗さんです。



多くのデザイナーから愛されている「丸明朝体」という文字をデザインしている人です。デジタルでありながら、アナログな手触りのあるこれらの文字が、どのように生まれたのか、その秘密に迫りたいと思います。実は、国立本店には、片岡さんが古本屋で見つけ、文字をデザインする時に参考にしていた本を置いています。活字の時代の本の文字と、現代の文字は、どこが同じで、どこが違うのか。興味深いところです。また、最近「文字本」という文字のデザインだけの本を出版され、デザイン界に静かなブーム巻き起こした片岡さん。そもそも、文字と本との関係をどう考えてきたのか。文字と本への想いを、みんなで共有できる時間になるとうれしいです。



片岡 朗 プロフィール

1947年、東京出身。レタリング事務所、デザインプロダクション、広告代理店を経て1990年独立。2000年2月「丸明オールド」発表。2005年3月「iroha gothic family」発表。2007年1月「丸明朝体family」発表。2009年10月「丸丸gothicABC」発表。2007年11月「文字本」誠文堂新光社より上梓。第2回石井賞3席、朝日広告賞入選、日経広告賞、雑誌広告賞、消費者のための広告会長賞、日刊工業新聞広告賞、全国カレンダー展通産大臣賞、TCC審査委員長賞等受賞。

http://www.moji-sekkei.jp/





●日時      2009年10月24日(土) 18時〜20時



●会場      国立本店

         東京都国立市中1-7-62

042−575−9428

         http://honten.chub.jp/



●定員      10名 申し込み先着順



●参加費     2000円(当日支払い)

         簡単な食べ物と飲み物も用意しています。



●主催・企画・運営   本のしごと研究室



「本のしごと研究室」は、編集、執筆、エディトリアルデザイン、 本を読む、印刷、製本、出版、活版、写真、文字、イラスト、雑誌、フリーペーパー、絵本、地図、図書館、本屋、本のまち、などなどをテーマに、興味の向くままに、本にまつわる様々な仕事について、様々な立場の人と話し合い考える場です。はじめての活動年にあたる2009年は、国立本店を拠点に、隔週土曜日に全20回のトークを予定しています。現在のメンバーは、萩原修、芳賀八恵、川島睦美、神田沙耶香、綾原江里、原田光丞、三森奈緒子、古橋英枝、和久倫也、佐藤界、西本良太、サダヒロカズノリ、大村佳子、後藤知佳、宮国小貴子、藤井慶子、桜井直子、澤田舞、葉田いづみ、の19名です。



● 申し込み方法 1、トーク名

         2、参加者氏名

         3、携帯電話番号

         4、メールアドレス

         5、仕事内容



         を明記して、

国立本店「本のしごと研究室」係(担当/ 古橋英枝 川島睦美)

honten@chub.jp までメールでお申し込みください。

| 本のしごと研究室 | 2009.10.16 |
「第17回 本のしごと・トーク/フリーペーパーがつなぐもの cocon制作室」開催

第17回のゲストは、cocon制作室です。

青梅、五日市で活躍する女性3人組。地域の魅力を、そこに住む自分たち独自の視点で掘り下げ、フリーペーパーというかたちにして発信する活動を続けています。行政誌にも、商業誌にもできない新しい形態として注目を集めています。何よりも、自分たちのやっていることを、楽しんでいる姿勢が気持ちいいです。いったいどういうきっかけでフリーペーパーをはじめて、どういうしくみで成り立っているのか。フリーペーパーの可能性は、どこにあると感じているのか。ざっくばらんに、この際いろいろと聞いてみたいと思います。お楽しみに。



cocon制作室

2007年より活動開始。

メンバーは印刷会社の制作部で知り合った高木多恵子・高橋享子・島崎さほりの3人。

東京都奥多摩町を紹介する「東京の庭」を皮切りに、多摩産材をテーマにした「東京の庭baum」、奥多摩の人と人をつなぐ「たまもの」の三誌のフリーペーパーを制作。身の回りにあるステキな事を掬いとることを大切にしています。現在、紙もののデザインを中心に活動中。



●日時      2009年10月10日(土) 18時〜20時

●会場      国立本店

         東京都国立市中1-7-62

         042−575−9428

         http://honten.chub.jp/

●定員      10名 申し込み先着順

●参加費     2000円(当日支払い) 簡単な食べ物と飲み物も用意しています。

● 申し込み方法 1、トーク名 2、参加者氏名 3、携帯電話番号 4、メールアドレス

5、仕事内容 を明記して、国立本店「本のしごと研究室」係(担当/ 古橋英枝、川島睦美)

      honten@chub.jp までメールでお申し込みください。



●主催・企画・運営  本のしごと研究室

「本のしごと研究室」は、編集、執筆、エディトリアルデザイン、 本を読む、印刷、製本、出版、活版、写真、文字、イラスト、雑誌、フリーペーパー、絵本、地図、図書館、本屋、本のまち、などなどをテーマに、興味の向 くままに、本にまつわる様々な仕事について、様々な立場の人と話し合い考える場です。はじめての活動年にあたる2009年は、国立本店を拠点に、隔週土曜日に全20回のトークを予定しています。現在のメンバーは、萩原修、芳賀八恵、川島睦美、神田沙耶香、綾原江里、原田光丞、三森奈緒子、古橋英枝、和久倫也、佐藤界、西本良太、サダヒロカズノリ、大村佳子、後藤知佳、宮国小貴子、藤井慶子、桜井直子、澤田舞、葉田いづみ、の19名です。

| 本のしごと研究室 | 2009.10.08 |
「第16回 本のしごと・トーク/絵本作家で生きていく はた こうしろう」レポート

2009年から、国立本店で新しくスタートした『本のしごと研究室』。

毎月隔週でゲストをお招きして、本とのつながりを考える

『本のしごとトーク』を行っています。

その『本のしごとトーク』第16回目が、9月26日に行われました。



《第16回ゲスト はた こうしろうさん》







はたさんは、様々なタッチや表現方法を使い分け活躍されているイラストレーター/

絵本作家。これまでに手がけた80冊以上の作品は、一冊も絶版にしていないという

稀有な存在です。

そんなはたさんに「絵本作家を生業として生きていく」をテーマにお話を伺い、

自らのご経験や業界裏話なども交えつつ、熱く語っていただきました。



デザインと絵本



月刊誌『ちいさなかがくのとも』(福音館書店)の表紙デザインをはじめ、

子どもの本の装丁も手がけているはたさん。

デザインと絵本の仕事は、完全に頭を切り換えないといけないといいます。



「デザインをするときは<プロデューサー>に、絵本、特に作絵を手がける

作品のときは<ブルース・シンガー>となるんです。

生身の自分の感情(憤り、怒り、悲しみ)を、大きな声でストレートに

歌う"ブルース"を歌えないと、絵本は面白くならない。」



また、いわゆる芸術活動は、人間は自由なんだということをどう表現するか

という活動だが、デザインはその対極にあるとも語ります。

「デザインには、どうしようもない定められた<枠>がある。その中でいかに

遊ぶか、ちょっとでもはみ出せるか。そのトライの繰り返しにより<枠>を

広げていくことで、自分が絵本をつくる意義がハッキリするんです。」



「どういう風にしたら、ちょっと見たことがないようなものにできるかを

常に考えています。今までに出ている本に負けたらダメだと。

既成概念を壊していきたい。そのために色々なタッチで描いたり、誰も

やったことない技法を用いたりしています。」



鮮やかな躍動感あふれる激流が印象的な『ゆらゆらばしのうえで』

(きむら ゆういち/文、福音館書店 2003年)も、そうしたはたさんの

こだわりが表れた作品で、テキストから3年かかって完成をみた名作です。

世界各国で訳され出版されているこの作品ですが、フランスのとある出版社

から翻訳が出たときは「デザインが常識では考えられないくらい」大胆に

改変されていてびっくりしたとのこと。

実物を対比させながら、海外のデザイン事情やお仕事についても興味深い

お話をお聞かせくださいました。







偶然性のエネルギー



「テクニック的に洗練されたものよりも、プリミティブな魅力を持っている、

どちらかといえば<稚拙>といわれるものが、ずっと好きだったんです。」



本との出会いは『エルマーのぼうけん』(ガネット/作、福音館書店 1963年)、

そしてチャールズ・M・シュルツの『ピーナッツ』を経て、中学生のときに

『はせがわくんきらいや』(長谷川周平/作、温羅書房 1993年)の生々しく、

荒削りな魅力に衝撃を受けます。和田誠氏の絵も好きだったそうです。

一時期「カッコいい」イラストレーターになりたかったはたさんが、実は

自分はシンプルで味のあるもの・偶然性を感じさせる絵が好きなのだと

自己認識したちょうどその頃に、絵本を作る仕事を引き受けたことが、現在の

絵本作家としての活動につながっていきます。



「自然の中の<偶然性>の生むエネルギーは、生命力があり魅力的です。

作品を作る時も、自分のテクニック半分・偶然性のエネルギー半分で

やっている。コンピューターで作り上げたものであっても、必ず線は

鉛筆か万年筆でひくようにしているんです。そうすれば、決して薄っぺらい

ものにはならない、深みのある線がひけます。結局その方が早いし、綺麗だし、

エネルギーがこもって得です(笑)」



新しいものに挑戦しながらも、自らの好きなものについては、誠実であること。

はたさんの作品が長く愛されている理由には、シンプルで強い信念がありました。



職業としての絵本作家



「絵を描く人=絵本作家。逆に、絵本を作っていても絵を描かない人は、

絵本作家ではないんです。」と、はたさんは言い切ります。

絵描きがどれだけ絵をふくらませていくかで、絵本がよくなっていく。

だからテキストは別の人が担当する場合でも、アイディアを出して

変更をしていくことも、しばしばあるそうです。



「絵本を、映画を作るような気持ちで作っています。でも、絵本作家というのは、

映画監督よりも忙しい。アングル、スタイリング…全部やらなくてはいけない

ので大変だが、逆に言うと全部自分でやれる醍醐味があります。

全体の構成を考えているのが一番楽しいですね。読者を手の平の中で、

どのように動かしていくか。そこが面白い。

1冊を読んだ後の、読後感というんですか。そこでクオリティを評価してもらって

いると思うんですよ。もちろん、絵本なので絵でもサービスしているつもりです。」





自分の中にある基準があって、ベストをつくす。

100%を超えるものを作ろう、と。

絵本作家に転身してからの10年間は、来る仕事を一切断らず、休みも月1日、

記憶がないほど働き、過労で倒れてしまいます。

絵本を作ることでご飯を食べていくのはとても難しいことだと、その厳しさを

身をもって体験したはたさんですが、

「それでも、楽しいですよ。やっぱり仕事は楽しい。

ビジネスとして成功しなくてはいけないけれども、やっぱり面白いものを

作っていきたい。ぐっと胸に残って、離さない、そういうものを作りたいですね。」



大人を経由して子どもへ渡される特殊な「絵本」というものは、

買っている人と読んでいる人が違うということが、価値を見定めにくくも

させている、とはたさんは指摘します。



「いずれきっと、絵本も漫画のように、あらゆる人に発信できるメディアに

なればいいですよね。絵本の可能性はまだまだあります。

もっと、見た事がないような絵本が出てくると思っています。

本来はお金とは無関係に自由に表現ができる=楽しいものが芸術ですが、

デザインや絵本は、芸術のそういった部分をコンテンポラリーとして

世の中にどう浸透させていくかが課題でしょうね」



はたさんの魅力的な関西弁の語り口に引き込まれ、大変密度の濃い

内容ながら、時間も忘れてお話に聞き入ってしまいました。

ありがとうございました!





■本日の給食■

・ほうれん草、ベーコン入りケーク・サレ

・パプリカときのこのマリネ

・3種のパテ・クラッカー添え

 (かぼちゃとクリームチーズ、レバーペースト、さつまいもクリーム)



きのこに、かぼちゃにさつまいも。秋らしい味を堪能しました。



【本のしごと研究室 研究員  藤井慶子】



次回 2009年10月10日ゲストは、cocon制作室の皆さんをお招きします。






| 本のしごと研究室 | 2009.10.03 |